合奏について


皆さん合奏を楽しみましょう。世界中に日本の音楽をひろめましょう。

尺八と尺八の合奏
まず手軽に出来るのは、尺八と尺八の合奏です。たとえば第一尺八、第二尺八のようにパートが別れている場合 もし初心者である場合には、まず1回は相手に同じパートをいっしょに吹いてもらってみたほうが良いのではないでしょうか 特に5線譜で書かれていない楽譜の場合は、記号からはなかなか音程がわかりませんから正しい音程をつかみましょう。 大勢で合奏してもその中に一人でも音程のくるいのひどい人が居ると、かなり聞きづらくなってしまいます。
古い曲には指使いの難しいものがたくさんあります。それは反復練習以外に上達の方法はありません。
尺八と箏、三絃との合奏1
現代曲とよばれているものは5線譜でなれたひとにとって一番とっつきやすいものでしょう。ピアノなど で弾いてみると、音程もはっきりします。ただ残念な事に5つの穴の尺八を使っている人には12の音程を すべて等しい強さで吹くには、小さい音にあわせるしか方法がありません。すると全体的に物足りなくなって しまいますから、どちらかというとパワーを重視して、半開の指使いは全開のあご突き出しで代用します。 そのほか工夫をこらしできるだけ大きな音が出るようにします。するとダイナミックレンジがひろがり、強弱 における表情を出しやすくなります。どちらかというときめ細かな指使いは不要で、おもに息による表現と なっているようです。
尺八と箏、三絃との合奏2
新曲と呼ばれているものにはお正月に聞こえてくる「春の海」などがあり、合奏するには一番てごろです。 メロディーが親しみやすいし、音程もわかりやすくまず合奏を始めるならこれがおすすめです。音色が重要に なりますから現代曲で使用するような代用の音は出来るだけさけます。楽譜に書いてある指使いで音を出し 二つの同じ音の連続(たとえばレレ)の時は息で切らずに指を使います。どちらかというと息のテクニックより 指のテクニックが重要だと思います。
尺八と箏、三絃との合奏3
最初にまごつくのは古曲と呼ばれているものです。私の場合は師匠が古曲を得意としていましたからまず 古曲から習い始めました。メロディが非常にむつかしく、練習してもなにをやっているのかわからないほど ちんぷんかんぷんでした。しかし今は大の古曲好きです。なぜこんなに魅力的なのかわかりません。たぶん 三曲合奏に興味のない人は、一生これらの曲の良さがわからないのでしょう。もし今まで聞いたことのない人で 勇気のある人がいられたら、試しに古曲を聴き続けてもらえないでしょうか?単に聞き続けるだけで、曲というものを 好きになるものなのでしょうか?私にとって7不思議の一つです。前置きが長くなりましたが、古曲は当然指使い が重要です。また息も重要です。二つの調和が名演奏を生みます。拍子は単調な場合が多いのですが、正確な 1拍というのは味気なくさせるだけで必要ありません。練習を重ねるとよくわかるようになりますが、フレーズ の組み合わせで出来ていると思います。フレーズ単位で全体の拍数があっていれば、その中で自由な味付けが 出来ます。
相手の選び方
「まずその方が希望のジャンルのものを弾いているかどうか」これは最も重要な事です。まずすべての曲 を上手に演奏される方はいないでしょう。尺八でも吹き方が違いますからすべてをやろうとすると中途半端な ものになってしまいます。的は絞り込むべきです。よくばっても新曲と古曲、または新曲と現代曲くらいに とどめておきましょう。「他の一つは暇なときに時々」という姿勢が名人を生むでしょう。またたぶん一つの 相手では弾かれる曲がかなり限定されます。出来るだけ色々な方とおつきあいしましょう。
合奏とレイアウト(99/8/31追加)
各楽器のレイアウトは非常に重要です。一般的に視覚要素を重要視されますが、各パートの音が聞こえるように 配置するように心がけるべきだと思います。舞台の上では練習の時より各パートの音が聞き取りにくくなります。 指揮者がいる場合には指揮に合わせればいいのですが、指揮者のいない場合には他のパートの音を聴き、 それに合わせなければなりません。音が聞こえないと合わせることは出来ません。配置を変えると、違う曲のように 聞こえる場合があります。練習の時から出来るだけ本番の配置にしておくべきでしょう。 古曲など3曲合奏では尺八は三絃の隣が一番いいようです。